めぐちゃんせんぱい～！

お勤めご苦労様です！

ふっふっふ……。

私に勉強させようとする悪の勢力に負けず、なんとかやりきったよ！
ふたりとも、ただいま！

いやあがんばったねえ、えらいねえ、すごいねえ。

うん！ がんばった！ 一生分の勉強した！
もうやらない！

そういえば噂で聞いたんですけど～、
蓮ノ空には『補習室の女王』って言われてる生徒がいるみたいですね～。

なんでも、
外出届を差し止められたという伝説をもってるとかで～。

あはは、なにそいつ。 だっさー。

あっ。

で、でも、めぐちゃん大丈夫？
もう三年生だし、その、進路的なヤツは。

ああ、大丈夫、大丈夫。
ちゃーんと考えてるから。

そうなの！？

いやいや、当たり前じゃん。
私もう三年生だよ？

めぐちゃんのことだから、
進路希望調査書にも『世界征服』とか書いてるのかと。

ぎく。

ウソだよね？

進路ってようするに、学校を卒業した後になにをしたいか、
ってことだからね。

ナルホド～……！

なるほどらない！
まさか補習が長引いたのも、それが原因じゃ……？

私は今この瞬間を生きてるの！

どうせ綴理だって『おでん食べたい』とか、
梢だって『ラブライブ！優勝！』とか書いてるに決まってるよ。

なんたって私たちは、
学生である前にスクールアイドルなんだから！

ええ～！ かっこいい～！

学生だからスクールアイドルなんだよ！

それよりめぐちゃん！
撫子祭に向けての準備、けっこういい感じに進んでるんだよ！

あ、そうそう。 廊下に貼ってあったポスターも見たよ。
私のいない間に、やるじゃんふたりとも！

へへへ／えへへ～。

すごいね、この教室でゲーム大会開くんだ？

はいっ！
やりますよアタシやりますよアタシやります～！

わー燃えてるー。 気合入れすぎちゃって、
参加者全員姫芽ちゃんがなぎ倒しちゃうんじゃないのー？

大丈夫ですよ～、あくまでチーム戦なので～。

ゲームの楽しさをわかってもらえるように、
アタシはサポートに回ります～。

あ、そういうのもやればできるんだ。

初めての方への操作説明などは、ぜひぜひるりちゃんせんぱいと、
めぐちゃんせんぱいにもお願いしたく～！

あ～……うん、了解。

私もね、万全だからね、操作はね。
叩きこまれたからね、ツマヨウ寺軍曹に。

るりちゃんせんぱいは、実はけっこうプレイされてるとか～？

いやまあ、そこそこだよ、ウン。

それで、お次はミニライブ、と。

アタシとるりちゃんせんぱいで、特設ステージを作りました～！
といっても、八重咲ステージに比べたら、ぜんぜん小さいんですけど～。

その分、みんなとの距離が近いってことでしょ？
だったら、全席サイコーの特等席じゃん☆

～～～～っ！

え？ なに？

久しぶりにめぐちゃんせんぱいを浴びて、幸せです～……。
ありがとうございます～……。

姫芽ちゃん、一緒に活動してもう3か月目なんだけど……？

あはは、ずっとこのままかも。

そうですね……なぜならおふたりは今この瞬間も成長を続けてるので……
毎日顔を合わせるたびに新たな魅力が襲い掛かってきて
リスキル＆リスキル＆リスキルって感じなので……。

よくわかんないけど、ミニライブの準備もよし、と！

あ、じゃあじゃあ、るりちゃんのやつは？

んぇ？

ほら、撫子祭でやりたいって言ってたじゃん。 るりちゃんラジオ。
がんばってる人たちを、いろんな形で応援してあげたいんだ～って。

え？

あ、あー！

そーいやそんなこと言ってたっけー忘れてたー！
今が楽しいから全力で忘れちゃってたうっかりーあははー！

ほんとに？

ま、それはいいじゃん！ また次の機会ってことで！
今回はほら、さすがに今から準備する時間はないわけだし！ ね！

るりちゃんせんぱい……？

ほんとは、せんぱいにもやりたいことがあったんですか～……？

いや、それは。

え？
まさか姫芽ちゃんに、言ってなかったの？

ま、まあ……。

アタシの準備ばっかり手伝わせちゃったから、
るりちゃんせんぱいは、自分を犠牲にして…………。

そういうわけじゃなくて！

……。

なんて言えばいいかな。
あのね、えっとね、じゃなくてね。

…………っ、ごめんなさい、アタシ。

姫芽ちゃん！

あっ。

ごめん、るりちゃんは部屋に戻ってて！
後で、話があるから！

あ……うん。

姫芽ちゃん……。