第7話『わがまま色の存在証明』
ED
- さやか
竜胆祭……楽しかったですね。
- 泉
ああ。
ダンスステージの本番も……Fes×LIVEも、素晴らしかったじゃないか。 - さやか
あなたがたの大喜利大会も。
- さやか
わたしの案は見当たりませんでしたが、
やはりネタが強すぎて大喜利には不向きでしたか? - 泉
そうなんだよ。 主催者側が参加者のネタを潰してしまいかねない。
後から来る人が、気後れしてしまうだろう? - さやか
確かに、その通りですね。
- 泉
そういうことなんだ。
- さやか
セラスさんではありませんが、
才能があるというのも、少し、困りものですね。 - 泉
うん……うん。
いや、無事成功に終わってよかった。 - さやか
そうですね。
- さやか
改めて、泉さんも。
今回は本当にありがとうございました。 - 泉
私は礼を言われるようなことはなにも。
- さやか
あの日の勝負の場に立ち会っていただけたことだけでも、十分すぎます。
- さやか
それに……わたしとあなたが似ていると、
そう話してくれたことも、わたしにとっては大きかった。 - 泉
……あなたに、得るものがあったのなら。
- さやか
はい。
だからこそ、あなたにも得るものがあると嬉しい。 - さやか
わたしは……臆病だったんです。
やりたいことが思いつく前に、その勇気が出ずに無意識に蓋をしていた。 - さやか
ただ己をさらけ出すことしかできませんが、少しでも意味があれば。
- 泉
……ありがとう。
- 泉
間違っていると思っても進んでみる。
それは小鈴さんに限った話ではなく、私たちもやっていいことなのだ。 - 泉
……それは確かに、ひとつの選択肢かもしれない。
- さやか
泉さん。
- さやか
わたしは、あなたを応援しています。
- 泉
ありがとう。
それは……思った以上に、喜ばしいことのようだ。 - さやか
さて明日はお弁当を……っと、明日は小鈴さんに任せるんだった。
朝も起こしにいかなくて、いいんだっけ……。 - さやか
それじゃあ……明日は何をしようかな。
- さやか
?
- さやか
小鈴さん?
- 小鈴
さ、さやか先輩、どうも! こんにちは!
- さやか
もうこんばんはですが……どうしました?
- 小鈴
いえ、えっと。
- さやか
とりあえず、入ります?
- 小鈴
いや、あの、全然ここで! はい!
- さやか
?
- 小鈴
あの!
- さやか
はい。
- 小鈴
徒町がこんなことするのはおこがましいかなとか流石に失礼かなとか
意味わかんないかなとか色々思ったんですけど! - さやか
どれだけ予防線張るんですか。
わたしとあなたの間に早々そんなこと起きませんよ? - 小鈴
あ……はい、ありがとうございます……。
- 小鈴
姫芽ちゃんたちにも、そう背中押してもらえて、その。
やったことが、あるんですけれども! - さやか
はい。 なんでしょう。
- 小鈴
えっとーーこれです!!
- さやか
これ、は……。
- 小鈴
初めて、部室に入った日のことを……今でも覚えています。
覚えているのは、それだけ……それだけ嬉しかったからです。 - 小鈴
誰に賞賛されることではなくても、徒町の……徒町の頑張りを称えたいって。
- 小鈴
だから!
- 小鈴
誰に褒められることじゃなかったとしても!
誰に求められることじゃなかったとしても! - 小鈴
徒町は……徒町は、さやか先輩の頑張りを、褒めてあげたい!
- 小鈴
だから、これ、を……。
- さやか
……ありがとう。
- 小鈴
え? えへへ。
いえいえ、そんなに喜んでもらえたならーーわっ。 - さやか
わたしの後輩でいてくれて。
- 小鈴
え、え?
- さやか
……チャレンジする気持ちは、わたしにこそ必要なものだった。
ようやく、気付けた。 - さやか
本当に、嬉しい。
- 小鈴
えへへ。 チャレンジ成功です。
……いつか。 いつか、さやか先輩にバッジを渡せたらって思ってました。 - さやか
チャレンジ成功されてしまいました。
わたしが渡すことがあっても、あなたからもらうなんて、思いもしなかった。 - さやか
でも、きっとユニットってこういうことなんですよね。
瑠璃乃さんにとっての姫芽さん。花帆さんにとっての吟子さん。 - さやか
後輩が先輩を支えているのは、
何も先輩に抜けているところがあるからではなく。 - 小鈴
そんな風に思ってたんですか!?
- さやか
だ、だからではなくと言ったじゃないですか!
- さやか
とにかく!
- さやか
小鈴さんは、わたしにとって、
持ちつ持たれつの関係だと改めて痛感したということです! - 小鈴
……はい!
そうあれるように、徒町、これからも頑張ります!! - さやか
はい。
……一緒に頑張りましょう。 - 小鈴
そうと決まったら徒町、なんでもやってやりますよー!!
- さやか
わたしも、ひとつひとつやりたいことを見つけていきます。
- さやか
差し当たっては誰かを笑顔にすることも楽しいと思ったので、
コメディセンスを磨いてーー。 - 小鈴
どこに行くつもりですか!?
そんなに無茶な方向いかなくても!! - さやか
あれ、無茶!? わたし、けっこう自信があったんですけど!
ていうかなんでもやるは嘘だったんですか!? - 小鈴
だからといって他のさやか先輩の良いところ
全部犠牲にしなくたっていいんですよ!! - 小鈴
いくら徒町でも意味ないことまでやりませんよ!!
- さやか
意味ない!? そこまで言われますか!?
傷つくんですけど!! - さやか
やっぱりわたし、やりたいことなんて分かりませ~~~ん!!
- 小鈴
何度失敗してもいいんですって~~~!!