ありがとね、ひめっち。
協力してくれて。

いーえー。
いざ頼ってもらえると嬉しいもんですよ～。

かほせんぱいと、さやかせんぱいと、本気でぶつかった……
頑張りましたね、るりちゃんせんぱい～。

むしろ……今まで怖かったんだ。

ごめんね、ひめっち。

？

ひめっちには、本気でぶつかってきてほしい、なんて言ってさ。
ルリが勝つまでゲームに付き合わせたこともあったのに。

ルリは同い年の友だちとぶつかることさえ、できてなかったんだ。

……。

去年の撫子祭から、もう一年ですか～。

うん。 ルリが蓮ノ空に入ってから、ちょうど二年にも、なるかな。
ルリは、二年も……。

じゃあ、二年分ぶつけてきたんですね～。

！

……あはは、そうだね。 ぶつけてきたよ、二年分。
そして決めたんだ。 もう、ルリは遠慮しないって。

ふたりも、ルリに遠慮はしない。

それじゃあ便利屋るりちゃん……投書箱は続けるんですか～？

充電切れを、るりちゃんせんぱい自身がどうにかしなきゃいけないなら……
むしろ色んなことをセーブしなきゃいけないんじゃ。

続けるよ。
投書箱も……ヒーローも。

なるほど……。

それでなんだけどさ。

えっ。

もし充電が危なくなったり、ルリがもう限界になりかけたその時は……
その時は、ひめっちを頼ってもいいかな。

あのめぐちゃんでさえ、いつも全力で仲間とぶつかって……
今思い返すと、疲れることもあったんだ。

三年生になって、めぐちゃんと同じ立場になって、ようやく気付いた。
今度はルリたちが引っ張っていかないといけない。

今まで以上に、前に進まないといけない。
ぶつかり合わないといけないんだ。

ルリはきっと、誰かとぶつかればめぐちゃん以上に疲れる。
充電切れだってある。

それでも、やりたいことをやり遂げるためには頑張らないといけない……。
ふらふらになっちゃうのは目に見えてる。 じゃあどうしたらいいんだろう。

そこまで考えたらね、ひめっちの顔しか浮かばなかったんだ。

ルリが寄りかかれる人は、ひめっちしかいないって。

……あはは。

そんな風に言われて、奮い立たないわけないじゃないですか。

今のみらくらぱーく！は、るりちゃんせんぱいと、アタシなんです。

るりちゃんせんぱいより、入ったのは九か月遅いけど……
みらくらぱーく！の、対等な仲間なんですから！

あはは、そうだね。
ひめっちはルリの、九か月遅いだけの対等な仲間だ、から……。

……。

るりちゃんせんぱい？

ひめっちって呼んだの。
みらくらぱーく！の仲間の証、だったよね。

え、あ、はい。 最初けっこう無理してくれてんのかな～
なんて思いもしましたけど、嬉しかったですよ～？

そうだね、無理してた。 でもあれも、無理して良かったと思ったんだ。
ちょうど去年の今頃……。

ですねえ。

ーー姫芽。

ぴょ！？

って呼んでもいい？
今度は、相棒の証。

姫芽……っち？

は、は、わードキドキした、
イケルリは犯罪ですよるりちゃんせんぱい。

なんて！？

でも……身が引き締まりますね。

このふたりのみらくらぱーく！を……最高のものにするために。
るりちゃんせんぱいの呼び捨て、独占させていただきます！

……ん、よし。
頼りにしてるから。

はい、充電は気にせず、全力で跳ねまわれ、ヒーロー！

記事が、できました。

おおおー！！

ふふ。 たまに書いているところを見ていたけれど、
セラスはスクールアイドルが好きなんだな、という気持ちは伝わったよ。

今に泉もそうなるんだから。

どんなことを書いたんですか？

この蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブは、さいきょーなのです！

……。

えへへ/ふふっ/あはは。

え、だめ！？

大丈夫。 さいきょーだよ！

はい。
そうなれるように、頑張りましょうね。

すごく良い記事だと思う。
……ありがとね。

はい。
まあ、わたしはスクールアイドルについては一家言ありますのでね……。

ああ、セラスちゃんの背中が遠い。

なんで既に抜かれてるの。

あはは～。

じゃあ、ちょっと良いかな。

改まって言うことじゃないかもしれないけど……決意を聞いてほしいんだ。

改まって言うことだよ！
みんな聞いてー！

そこはかとなく恥ずかしさが。

蓮ノ小三角に続き……ルリたちも関係を一新したいと思います。

！

あたしたちはーー

蓮ノ三連華。

105期スクールアイドルクラブを、
最高のスクールアイドルクラブにするために。

みんなで大きく花咲くために！

はい。 全力でぶつかり合い、遠慮をせず……
共に研鑽していくことを誓います。

おお……。

うう、ど、どうですかね！？

かっこいいです！！ 先輩たちにも異名が欲しいと思ってました！！
徒町、これで胸を張って先輩たちのことをみんなに報告できます！！

なんて報告するつもりなの。

徒町の先輩は、天下に響く蓮ノ三連華ですー！！！

まだ響いてないんですけども！

いいじゃん、これから響かせようよ！

そうだね。 うん、これからだ。

この話、姫芽ちゃんは知っていたみたいだね？

そりゃあもう。 相棒のことですから。

き、記事に書き加えないと……！ さいきょーの蓮ノ三連華が居るからこそ、
さいきょーの蓮ノ空だと……！

そして。
そのさいきょーの蓮ノ空でいるためにも、提案がありまぁす。

瑠璃乃さん？

瑠璃乃ちゃん、もしかして……。

うん、自分から言いたいことは全部言ってこうと思ってさ。

撫子祭ーー新曲やらない？

……今から作るんですか！？

あはは！！ いいねいいね！！

瑠璃乃先輩から……珍しい……。

こっちは姫芽ちゃんも知らなかったみたいだね。

相棒のことなのに……！

でも跳ねまわるるりちゃんせんぱいをしっかりサポートするのが、
相棒の役目なのでね～！ ここからここから～！

ふふ、そうか。

新曲、やりたいです！！
瑠璃乃先輩、どんな曲なんですか！！

再出発の曲だよ。
ここから、蓮ノ空がさいきょーだって示すための。

！

せっかく、撫子祭で再出発をみんなに示すんだ。
そのためには、しっかりその気持ちを込めた曲を作りたい。

再出発のための曲……かあ。
色々浮かぶなあ！

さやか先輩。 間に合うのかい？
けっこう、日がないけれど。

こうなったら……間に合わせましょう。
撫子祭を最大限、みなさんが楽しむためにも。

はは。 頼もしいな。

頼もしくあらねばと、わたしも思い直しましたから。

いくつも、間違いがありました。

でもそれをぶつけあって、今の気持ちはとても晴れやかで……
こういう時は、やはり曲を作らないと。

わたし自身も、そう思います。

よーし！

忙しくなるけど、やろうやろう！
歌詞に、振りに、曲に……全部に、今のあたしたちを乗せよう！

うん、そうやって示そう。
今年の蓮ノ空の歩む道の先をさ！