第6話『未来への花』

BD

花帆
すごいね……ほんとに、お花畑になっちゃった。
吟子
……この花の1本、1本が、応えてくれた人との、
繋がりの証なんだよね。
花帆
ライブ映像、きっと、すごくいい作品になるよ。
吟子ちゃんに応えてくれた人たちと、金沢の人たちと、それからあたしたち。
花帆
みんなの輪が、形になった作品になるんだもん!
吟子
ぜんぶ繋がって……。
輪になって、花咲いて……。
吟子
……それが、Bloom Garden Party?
花帆
うん。 これが、あたしたちのBloom Garden Partyの、本当の第一歩。
新しい、夢!
花帆
吟子ちゃんがより大きく、広げてくれたんだよ。
ありがとうね、吟子ちゃん。
花帆
今までのこと、ぜんぶ。
蓮ノ空に来てくれて、本当に、ありがとうね!
吟子
う、うん。
吟子
……第一歩。
花帆
吟子ちゃん?
吟子
あのね、花帆先輩。
吟子
あのね。
花帆
うん?
吟子
私、後悔してた。
花帆
え?
吟子
梢先輩が卒業したあと。
吟子
ほんとはもっと早く、梢先輩と仲良くなりたかった。
もっともっと、いろんなこと、お喋りしたかった。
吟子
私、梢先輩と打ち解けるまで、ずいぶん、時間がかかっちゃったから。
それがずっと、心残りだった。 ……今も。
花帆
吟子ちゃん……。
吟子
いつだってそうなんだ。
吟子
心の中では、もっともっとやりたいことが、
いっぱいあるのに……。
吟子
でも私は悩んでばっかりだし、不器用だから、
こうと決めたら一個のことしかできなくて。
吟子
小鈴はそれでいいって言ってくれたけど……。
でも、私が考え込んでる間に、時間はあっという間に過ぎ去っちゃう。
吟子
ひとりで刺繍をしてるだけなら、ずっと、それでもよかった。
でも、私の高校生活は、一秒だって待ってくれない。
吟子
あと半年。
吟子
気づけば、花帆先輩と過ごす時間は……花帆先輩の後輩でいられる時間は、
もう、あと4分の1なんだよ。
花帆
……うん、そうだね。
花帆
もっと、ずっと……。
ずっと一緒にいたいけど、でも、あたしも卒業するんだよね。
花帆
だってもう、三年生なんだもん。
吟子
後悔してばっかり。
だから。
吟子
同じ後悔なら、私、やりたいことをやりたい。
想いを、伝えたい。
吟子
いつも思い出して頭を抱えて夜眠れなくなったり、
どうしてあんなこと言ったんだろうってひとりで悶えたりするけど……。
吟子
それでも!
吟子
これからの半年間、私も、全力で花帆先輩の後輩をするから!
吟子
私も、花帆先輩の笑顔が、大好きだから!
吟子
だから!
吟子
改めて……。
あと半年。 よろしくお願いします。
吟子
大好きな……。
私の、先輩。
花帆
う、うん。
花帆
ありがとうね、吟子ちゃん。
あたしも……大好きだよ。
花帆
あたしは、いっつもいい先輩には、なれないかもだけど……。
吟子
それはそう。
花帆
でもでも!
いい先輩になりたいって思って、がんばってはいるから!
吟子
うん。
吟子
それも、知ってる。
花帆
吟子ちゃんがいてくれるから、毎日が楽しいんだよ。
毎日、笑顔でいられるんだよ。
花帆
あたしの後輩になってくれて、ありがとうね。
花帆
一緒に。
吟子
はい、一緒に。
花帆&吟子
想いを未来に!
届けよう!/届けましょう!
姫芽
よっしゃ、編集終わり!
ちょっと一回、みんなでチェックしてもらっていいですか~?
姫芽
では、テスト上映、スタート~!
小鈴
おお~!
瑠璃乃
いい感じだねえ。
さやか
すごいですね!
花帆
うん! ほんとにお花畑でライブをやってるみたい!
セラス
……Bloom Daysの最後にこれを作れたの、嬉しいな……。
そうだね……。
来てくれた人たちまで、全てが輪になったことを形にできたものだから。
花帆
これが……Bloom Garden Party……。
花帆
そっか……。
あたし、わかった気がする……。
瑠璃乃
花帆ちゃん?
花帆
あたし、わかった気がする!
瑠璃乃
これは……。
さやか
ええ、そろそろ始まりそうですね。
花帆
さやかちゃん。 瑠璃乃ちゃん!
あとで、ちょっと付き合ってもらっていいかな!?
さやか
ええ、もちろん。
瑠璃乃
Bloom Daysが終わって、
延長期間が終わって、動画も完成したばっかりなのに……
息つく間もなく、また忙しくなっちゃうのかな~?
花帆
そうだよ! 忙しくなっちゃうんだから!
さやか
ふふふ、本当に。 楽しみですね。
花帆&さやか&瑠璃乃
あはは
吟子
……早く、みんなに見てほしいな。
吟子
この金沢から、みんなのいる街に、届いてほしい。
吟子
私たちの、夢の形。
花帆
うん!
花帆
始めよう! あたしたちの、新しい夢を!
花帆
ね、みんな!
さやか&瑠璃乃&吟子&小鈴&姫芽&泉&セラス
おー!