第8話『今はまだ遥か幽かな光』
PART 6
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放課後。レッスン室で演劇の練習をする泉と、104期生。
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放課後。松本駅で、いろんな人に頭を下げて、瑞河復活の協力を求めているセラス。
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夜。セラスを迎えに行く泉。帰ってきて、泉を見て微笑むセラス。
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夜。寮に帰ってくるセラスと泉。寮の前で、104期生と103期生がみんなでセラスを出迎える。
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そして、第二回瑞蓮祭の日がやってくる!
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第二回瑞蓮祭の現場。スクールアイドルクラブ全員で、瑞蓮祭をお手伝いする。
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まずは演劇ステージから。
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泉の衣装は、エーデリート。小鈴はお姫様っぽい『いつでも、いつまでも』衣装。吟子はドレスっぽい『Link to the FUTURE』、姫芽は貴族の令嬢っぽい『全方位キュン♡』
- 泉
斯くありてーー。
- 泉
あどけなき姫君の願いは、星々の下、ついに結晶し。
今ここに物語は春の凱歌を奏で、歓喜の終幕をーー迎えたり。 - 泉
めでたし、めでたし。
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泉と、その横に並ぶ吟子、小鈴、姫芽がともに一礼する。
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割れんばかりの拍手が、瑞蓮祭に響き渡る。
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ステージを降りた泉たちを、103期生+セラスが、出迎える。
- さやか
すごい、すごいですね、みなさん!
- 瑠璃乃
うんっ! 感動的なお話で、ルリちょっと涙目になっちゃった!
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賛辞する103期生の言葉に、やり切った感のある104期生も笑みを浮かべる。
- 姫芽
えへへ~、本番もうまくいきましたぁ~。
- 小鈴
やり遂げました! 瑞蓮祭での劇チャレンジ、大成功です!
- 吟子
これで伝統は繋がってるんだって、わかってもらえたよね。
ほんとに、泉がいてくれて、よかった。 - コメント
吟子が笑いかけると、泉は照れくさそうに笑って。
- 泉
そう言ってもらえて、ほっとしたよ。
ちょっと、気取りすぎじゃなかったかな? - 花帆
ううん、かっこよかった!
ね、せっちゃん! - セラス
あ、うん……。
ありがと……なんか、胸に来た……かも。 - コメント
そこでピーンと来た瑠璃乃。花帆とさやかを引っ張っていく。
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さらにピーンと来た姫芽。吟子と小鈴をさりげなく引っ張っていく。
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セラスと泉、ふたりっきりに。それに気づかず泉は、セラスに微笑みかける。
- 泉
あなたの戦っていた1年間を、私なりに解釈して、物語にしてみたんだ。
気に入ってもらえたようで、よかったよ。 - コメント
恥ずかしそうに目を伏せるセラス。
- セラス
……ちょっと、美化しすぎだと、思うけど。
- 泉
そうかな。 少なくとも私の目に映っていたあなたの印象は、劇の通りさ。
- セラス
……泉の、ばか。
- 泉
おっと?
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口を尖らせるセラス。
- セラス
わたしとの1年間なんて『どうでもいい』とか言ってたくせに。
- 泉
そんな昔のことは、覚えていないな。
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泉はいけしゃあしゃあと言って、セラスの手を取り微笑む。
- 泉
お姫様、それではそろそろ次のステージのお時間です。
- 泉
この桂城 泉。 あなたと瑞河のために、舞い踊りましょう。
そして、必ずや、誓いを果たしてみせましょう。 - セラス
……ええ。
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コホンと咳払いをして、セラスはひざまずく泉に、毅然と微笑む。
- セラス
わたしの騎士。
この祝祭を真の栄えへ導かんため、力を貸してください。 - 泉
喜んで、My Princess。
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そして手の甲に口付ける泉。
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立ち上がって微笑む泉。そんな泉に、柔らかな笑みを浮かべるセラス。
- 泉&セラス
ふふふ。
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と、そこで泉とセラスを微笑ましく見守っていた外野から、声がかかる。
- 姫芽
ふたりの世界に入るのもいいですけど~。
- 瑠璃乃
ステージの時間だよ~!
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微笑み、セラスの手を引く泉。
- 泉
行こう、セラス。
- セラス
うん、泉。
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ステージから、マイクを通した声がする。先にステージに向かって、進行をお手伝いしている小鈴の声だ。
- 小鈴
それでは、これからスペシャルライブステージの開幕です!
- 小鈴
みなさん、どうぞお楽しみください!
Edel Noteで、“Edelied”! - コメント
泉とセラスが、微笑み合い、颯爽と舞台にあがっていく。
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割れんばかりの歓声が、瑞蓮祭に響き渡る。
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この後、蓮ノ空女学院は6人オーロラフラワーを披露し、ラブライブ!プレーオフを再現。そしてEdel Noteと合体して、8人でドリームビリーバーズを歌った。
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※描写は無し。
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ライブは大盛り上がりで終わる。本日の演目がすべて終わり、セラスは閉会式の挨拶のために、舞台袖に控えていた。
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瑞河の制服に着替えて、緊張している様子。
- セラス
……。
- 花帆
せっちゃん、そろそろ閉会式の挨拶だって。
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呼びに来た花帆が立ち止まって、微笑む。
- 花帆
久しぶりに見たな、瑞河の制服姿のせっちゃん。
やっぱり、似合ってるね。 - セラス
……うん、ありがと。
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セラス、儚げに微笑む。後は挨拶だけという状況である程度肩の荷が降りたため、これまで無理をしてきたセラスには、ちょっと疲れがにじんでいる。
- 花帆
えっと……せっちゃん?
- セラス
うん?
- 花帆
あ、いや、気のせいだったらいいんだけど。
なんだか、疲れてるのかな、って。 - コメント
心配そうな花帆に、セラスは首を横に振って、微笑む。
- セラス
……。 ううん、緊張してるだけ。
平気だよ。 - コメント
そこに、血相を変えてバタバタと飛び込んでくる海莉。
- 海莉
セラス先輩!!
- セラス
海莉?
- 海莉
あ、あの! いま、今! 連絡が来て!!
- セラス
ーー。
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目を見開くセラス。海莉の口から、喜びと共に瑞河復活が告げられる。
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日が暮れて、夕暮れ。
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セラスが壇上で、スピーチをする。閉会式。
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ステージにあがって、頭を下げるセラス。ひとまず瑞河復活の喜びが胸に落ちて、落ち着いた様子。
- セラス
皆さん、本日は本当に、お疲れさまでした。
- セラス
閉会式のスピーチを任せてもらいました。
元瑞河女子高等学校付属中学校の生徒、セラス 柳田 リリエンフェルトです。 - コメント
そんなセラスのスピーチを固唾をのんで見守るスクールアイドルクラブの面々。
- セラス
瑞河がなくなると聞いた日のことは、今でもよく覚えています。
- セラス
あのときわたしは東京で、スクールアイドル桂城 泉さんと一緒に、
ラブライブ!全国大会の場にいました。 - セラス
どうにかして、瑞河の廃校を覆せないかと、優勝を目指して……。
ですが、その願いは、叶えられませんでした。 - セラス
あれから、一年。 こうしてまたわたしに、
瑞河を救えるチャンスを与えてくれて、ありがとうございます。 - コメント
頭を下げるセラス。拍手。
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顔をあげて、真剣なまなざしでスピーチを続けるセラス。
- セラス
ただ……わたしの過ごした瑞河は、もうどこにもありません。
友達も先輩も後輩も、みんな、散り散りになってしまいました。 - セラス
もし瑞河女子が復活したところで……
元の瑞河が戻ってくるわけでは、ありません。 - 泉
……セラス?
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ぐっと目を閉じて、それから目を開くセラス。
- セラス
……それでも。
- セラス
形が変わっても、受け継がれるものは確かにあると、わたしは思います。
- セラス
この1年間、
わたしは蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブでスクールアイドルをして、
それを学びました。 - セラス
新しい瑞河は、まだ誰も見たことがない、瑞河です。
- セラス
それでも、みんなの大切な想いと、
願いが集まった場所になると、信じてます。 - セラス
こんなに大勢が瑞河のことを愛してくれたことを、
わたしは、誇りに思います。 - コメント
そこで微笑むセラス。
- セラス
生まれ変わった瑞河を、
これから先も未来に残すためにがんばりましょう。 - 小鈴
それって……!?
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場面が切り替わり、まるで瑞河復活が決まったかのような言い方に、小鈴が驚く。
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セラスが目を輝かせて、大勢に発表する。
- セラス
先ほど、連絡がありました。
瑞河女子が……もう一度、戻ってくるって! - セラス
おかえりなさい、わたしたちの、瑞河!
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カメラが空を映す。
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拍手と共に歓声があがる。
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舞台裏にスクールアイドルクラブの面々が詰めかけてくる。(花帆だけは海莉が伝えに来たタイミングでセラスの隣にいたので、知っていた)
- 泉
……セラス!
- セラス
あ、泉……。 それに、みんな。
- 小鈴
セラスちゃん!
- 吟子
ほんとなの!? その、瑞河の復活が決まった、って!
- セラス
うん。 さっきね、海莉のところに連絡があって。
- セラス
この第二回瑞蓮祭の盛り上がりが最後の決め手になって、
ようやく……正式に。 - 泉
……そうか。
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泉、感慨深く胸に手を当てる。
- 泉
叶ったんだな、私たちの『リベンジ』が。
- セラス
うん……!
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セラス、笑みを浮かべる。
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泉もしみじみと語る。
- 泉
……蓮ノ空にやってきて、スクールアイドルになって、
たくさんのことに挑戦してきたけれど。 - 泉
私の中で、これほど大きな挑戦は、初めてだった。
本気で演劇に向かい合ったのも、あの頃以来だ。 だから、だろうか。 - 泉
胸が、熱い。
確かな高揚感を、覚えている。 - 泉
これは……私の中に新たな情熱が生まれつつあるのだと、
そう、勘違いしても、構わないのだろうか。 - セラス
勘違いなんかじゃないよ。
だってやり切ったんだもん、わたしたち! - 泉
……ああ!
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力強くうなずく泉。
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そこで小鈴と姫芽が、セラスと泉に抱き着いてくる。
- 姫芽
やったねぇ~! せらりんいずみん~!
- 小鈴
よかった! よかったです!
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後ろにいた103期生もテンション高く微笑む。
- 瑠璃乃
いやぁ、めでたいめでたい。
- さやか
みなさんの努力とがんばりが、実を結びましたね。
- 花帆
ほんっとに、おめでとうだね!
- セラス
えへへ……。 うれしい、です。
- 吟子
ふたりのがんばりのおかげだね。
- 姫芽
よっ、救国の聖女~。
- 瑠璃乃
えっ、なにそれ!?
- 小鈴
瑠璃乃先輩以外にも、聖女がいたんです!
- 瑠璃乃
小鈴ちゃんまで!?
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かしこまって瑠璃乃に頭を下げるセラス。
- セラス
わたしなんて、まだまだです。
これからも学ばせてください、聖女先輩。 - 瑠璃乃
やめてよぉ~!
- 花帆&さやか
あはは!/うふふ。
- セラス
それもこれも、手伝ってくださったみなさんのおかげです。
本当に、ありがとうございました! - 泉
……本当に。
奇跡を成し遂げるんだな、あなたの光は。 - コメント
そうつぶやいた後に、みんなを見回しながらこの蓮ノ空の温かさに触れて、微笑む。
- 泉
いいものだね。 みんなで夢を成功に導く、というのは。
ひとりよりも……。 ずっと……。 - 姫芽
協力プレイも、悪くないでしょ~? いずみん~。
- 吟子
ひとりはひとりの良さがあって、みんなはみんなの良さがあるんだよ。
- 小鈴
劇もとってよかったです! なぜなら徒町たちは!
蓮ノ小三角! - コメント
ぐぐっと拳を握る小鈴。
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小鈴の言葉を引き継いで、姫芽が勝手に付け加える。
- 姫芽
改め~。
- 吟子
えっ?
- 小鈴
蓮ノ小四辺形です!!
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※ポーズは取らず。あるいは、小鈴と姫芽だけが取る。橋本環奈みたいなポーズさせたい
- 花帆&さやか&瑠璃乃
えー!?
- 姫芽
完成しちゃったね~!
- 小鈴
しちゃいました!
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嬉しそうにうなずき合う姫芽と小鈴。ついに104期の輪に、泉も加わったのであった!
- 吟子
確かに、秋の大四辺形って言葉は、あるけど……!
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耐え切れず、笑みがこぼれる泉。それから、屈託なく笑う。
- 泉
ふっ。
- 泉
ふふふふ。
あははははは! - コメント
涙が出るぐらい笑って、目じりを拭う。
- 泉
それはそれは……光栄なことだよ。
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そのとき、セラスの体がふらっと傾ぐ。
- セラス
……。
- 花帆
せっちゃん?
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ばたん、と地面に崩れ落ちてゆく。
- さやか&小鈴
セラスさん!/セラスちゃん!?
- 泉
ーーえ?
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一同がセラスに慌てて駆け寄ってゆく。
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みんながざわざわと声を上げている喧噪の中で、泉の視界がクラッと歪む。
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セラスの名前を大きく叫ぶ泉。
- 泉
セラスー!?