第12話『明日の君に花束を』

PART 6

98 セリフ10 人物
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  1. 花帆

    だから、もうちょっとハッピーな感じに……!

  2. 吟子

    具体的に言ってくれないと、わかんないよ!

  3. 花帆

    梢センパイなら、これで伝わるのに!

  4. 吟子

    その梢先輩に戻ってきてもらうために、
    私たちでたたき台を作ろうとしてるんでしょー!

  5. ふたりとも。

  6. 吟子

    あっ。

  7. 花帆

    こ、梢センパイ!

  8. ごめんなさい!

  9. 花帆&吟子

    えっ。

  10. さっきは、情けないことを言ってしまって……。

  11. 先輩として、あまりにも無責任だったわね……。

  12. 花帆

    あの……。 でも……。

  13. ……私ね、ラブライブ!を優勝した先のことを、
    なにも考えていなかったの。

  14. おかしいでしょう? まだ高校三年生なのに、
    もうなにもかも終わってしまったような気でいたなんて。

  15. でも、本当に……他にやりたいことが、思いつかなくて。
    そのためだけに、生きてきたから……。

  16. だから、曲が作れなくなった。
    そうじゃないかって……。

  17. 吟子

    梢先輩……。

  18. でもね。

  19. 私自身、忘れていたの。
    花帆に言った言葉。

  20. 花帆

    あたしに……?

  21. 最高のライブができたのなら、
    次はそれを上回るライブをしなければならない。

  22. そう、言ったわね。

  23. だから、ラブライブ!を超えるステージを、これから何度でも築いてゆく。
    それが私の、新しい夢。

  24. 花帆

    そんなの……大変じゃないですか!?

  25. そうね、きっとすごく大変だわ。

  26. 今度は何年かかるか、わからない。
    また何度も、くじけるかもしれない。

  27. それでも……やってみたいの。

  28. 私は、自分のことがあまり好きではなかったわ。

  29. 人と自分を比べて、劣っている部分ばかりを見てしまっていた。
    できないのは自分の努力が足りないからだと、そう自分を叱ってばかりいた。

  30. これから先も、きっと、変われない。
    この気質は、性分だから。

  31. だけどね。

  32. ラブライブ!を優勝して、立ち止まって、振り返ったその道は……
    よくこんなに長い道のりを歩いてきたものだと、自分を、
    褒めてあげてもいいかなって、思えたの。

  33. そこで、ようやくわかったわ。

  34. 私は夢を叶えるために努力した自分のことを、好きになれたんだ、って。

  35. だからきっと、これからも夢を追いかけてゆくわ。
    私に胸を張れるような私で、いたいから。

  36. あなたたちの、おかげだわ。

  37. 花帆

    よかったですね、梢センパイ。
    本当に……。

  38. 花帆

    ……本当に……。

  39. 吟子

    花帆先輩……?

  40. 花帆

    あ、ううん。

  41. 花帆

    なんでもないよ! 大丈夫!

  42. 花帆

    必ず、いい曲を作りましょうね!

  43. ええ、104期スリーズブーケ、最後の曲を。

  44. 吟子

    そして、きっと。
    梢先輩の新しい夢へと続く、最初の曲……ですね。

  45. 花帆

    また梢センパイがスランプになったら、いつでもあたしが手を取って、
    駆け落ちしちゃいますからね!

  46. もう、大丈夫よ花帆。
    だから、ありがとう。

  47. ねえ、ふたりとも、外すのを手伝ってくれる?

  48. みんなで、向かいましょう。
    次の、夢へ。

  49. そう言ったばかりなのに……。
    今度は私が体調を崩すなんて……。

  50. くしゅん……。

  51. 花帆

    わわわわわ、梢センパイ~……。

  52. 吟子

    二月の卯辰山で夜を明かしたら、そりゃ風邪引きますって……。

  53. 花帆

    あたしの風邪がうつったんじゃ……!
    梢センパイ、あたしにまたうつしたら治りますか!?

  54. 吟子

    そんなの迷信だから!

  55. うう、ごめんなさいね……。

  56. またあなたたちに心配をかけて……。
    だんだん、自分が許せなくなってきたわ……。

  57. 花帆

    ああっ、梢センパイがまた!

  58. 吟子

    また!? 風邪ぐらい誰でも引きますよ!

  59. 吟子

    ていうか、おふたりが夜中に出かけてたのをごまかしたの、
    私なんですからね……。

  60. うう、それもごめんなさい……。

  61. 吟子

    もう卒業間近なのに……ようやくわかってきました、梢先輩のこと。

  62. 花帆

    どういうところ?

  63. 吟子

    なんか……けっこう、めんどくさいところあるんだな、って。

  64. う。

  65. 花帆

    それ吟子ちゃんが言う!?

  66. 吟子

    私は自覚してますけど!
    花帆先輩だってそういうとこありますからね!?

  67. 大丈夫よ、少し休んだら、すぐにまた作業に戻るから……。

  68. 吟子

    だめですよ。 休むときはちゃんと休まなくっちゃ。
    ただの風邪もお年寄りには万病の始まりなんですから。

  69. お年寄り……。

  70. 花帆

    あはは。

  71. 花帆

    それじゃあさ、吟子ちゃん。
    ここで曲作りしない?

  72. 吟子

    そうですね。
    見張りながら作業しましょう。

  73. 花帆

    梢センパイ、おなかすいたら、いつでも言ってくださいね~?
    花帆がりんご剥きますから、りんご。

  74. 吟子

    え? 花帆先輩できるの?

  75. 花帆

    ウサギの形に剥けるよ!
    それだけはいっぱい練習したから!

  76. 吟子

    へー……。

  77. 花帆

    あ、信じてない!
    今から購買部でりんご買ってくるからね!

  78. 吟子

    もう開いてないし、いくらなんでも売ってないでしょ……。

  79. 梢~、風邪引いたんだって~?
    お見舞いに来てやったぞ~。

  80. 瑠璃乃

    めぐちゃん、病人がいるのにそんな騒がしくするのは~!

  81. 花帆

    わ、慈センパイ、瑠璃乃ちゃん。

  82. 吟子

    他にも、まだ誰か……。

  83. 綴理

    こず、さや連れてきたよ。
    食べたいものがあったら、言ってね。

  84. さやか

    お応えできないリクエストもあるとは思いますが……
    なるべく、がんばります!

  85. 姫芽

    めぐちゃんせんぱい、るりちゃんせんぱい~。
    頼まれたお見舞いの品、買ってきましたよ~。

  86. 小鈴

    たまたま街にいたので、よかったです!
    って、わぁ、人いっぱい!?

  87. 吟子

    あ、りんご。

  88. 花帆

    姫芽ちゃんナイスだよ!

  89. 姫芽

    えへへ~? アタシやりましたぁ~?

  90. いや頼んだの私だけど!

  91. 小鈴

    徒町からは、特上のラムネを差し上げます!

  92. 瑠璃乃

    ラムネに上物とかあるんだ……。

  93. 花帆

    さやかちゃん、ナイフ貸して!

  94. さやか

    え、ええ?
    あの……わたしが、剥きますよ……?

  95. 花帆

    できるってば~!

  96. 綴理

    ふふ。

  97. まったくもう……。

  98. 騒がしい道のりだったわね……。
    本当に。